紅鮭の麗しのタカラヅカ

ヅカ鑑賞歴3年の弱輩ファンが熱く独自に語ります!!

タイショーに感じた違和感

f:id:takarasuki:20190520133937j:plainショーのお話です。
概ね大変楽しめました。
個別に楽しかったシーンに言及するのは後ほど。
ワタクシが感じた違和感について、です。

今回はタイが舞台。
気になったというか、引っかかったのは、男役さんがなんども女装?する。
暁千星様がゴールドのジャケットとショートパンツで、ショートヘアで、たま様と絡むシーン。
赤いスーツで男役さんがかっこよく踊ったと思ったら、ラストで帽子を脱ぐとさらりと金髪ロングヘアをさらすたま様。
まゆぽんがショー中程で、迫力あるドラグクイーンさながら、女性の格好でドスがきいた声で歌い、性別なんて気にしない、自由になるの、
と、高らかに歌います。

どれも楽しめるシーンなので、いいと言えば良いのでしょうか、
今回のタイショーの裏テーマというか、ニュアンスに、性別、というものがありそうです。
 もちろんこれは演出の話なので、もちろん生徒さんに非はありません。
みなさん素敵でした。
 しかし、なぜ、タイで、裏テーマが性別なのか。
演出家の先生がタイ好きらしいですが、(私も好きだよ)なんでそれでこんなに性別、男役が女を演じることによる性別のねじれ、性別をやすやすと越えようといったメッセージを、何故タイショーで出すのか。

 タイは確かに、綺麗すぎるニューハーフさんが世界的ニュースになったり、仏教国だから懐が深いのか、他国では、差別されたり、イスラム教の国なんかだと糾弾されたりする、男性に産まれたけど心が女性という人が生きやすいように、日本から見ると思いますよね。

 でも、ワタクシはこれを強調するのが疑問です。
 まずは、タイイコールニューハーフ的な切り取り方が乱暴に思える。
観客層を思うと、タイに詳しい人ばかりではありません。そこにそういうネタをぶっこむ。
ちょっと無神経な気がする。
日本だって、日本をテーマにしたショーがどこか遠い国でやったとして、日本には古くから衆道というものがありー、とか、吉屋信子が百合小説で、みたいなこと言われたら、は?となりません?
 LGBTの方はどこの国でも一定数いるだろうし、それぞれの国で表現型は違うとは思いますが、国の代表の文化みたいに扱うのはどうだろ。
これはけしてLGBTの方は代表たり得ない、といった意ではなく、
あまりに軽く扱われすぎじゃないか、もう少し本人達にはデリケートな問題なのでは、ということと、性別って、国をシンボライズするものじゃないと思うのですよ。
 だったらいっそ、グリーンカレーのシーンを作って、辛いよ、辛いよ、でも美味しいよ〜、って歌い踊るほうが良い気がします。

 それからもしかしたら演出家の先生は、メッセージとして、性別を越えようと言いたいのかもしれませんが、(わざわざ歌詞になってるからそうなんだろう)まず、なんでタカラヅカで言うんじゃ…
 ヅカファンは女性が男役やるということを受け入れてるわけで、もちろんそれとLGBTを差別するというのは両立するのかもしれませんが、ガチゴチにファターナリズムである層とは違うと思う点が一つ。
 それから、ショーにそういう概念を持ち込まれる(問題提起的な)と楽しくない。LGBTの方への差別とかは、けして楽しい話題ではない。考えたくないとは言わないが、ショーにすんな。
やはり社会問題の一つだと思うから、楽しいだけで観たいショーにはしないでほしい。
 せめてお芝居なら、言葉を尽くして表現することも出来るんだろうし、こっちも、考えさせられる芝居だったなあ、で、良いのだろうけど。

 受け取る方によっては、まゆぽんなんでオカマだったの〜?あ、タイってオカマ多いもんね〜、で終わるわけで…
それは演出家の先生の意図する受け取り方ではないだろうし。

 それから、男役、やりたくてやってるんだから、男役をやらせといてやれよ、とも思います!
 ショーの中の男役さんの女装、ショー3作につき1シーンくらいにしてほしい。

以上が演出で大変モヤついた点です。
当たり前ですか、ワタクシにLGBTの方を差別する気持ちはございません。
だからこそモヤつきました。

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